お子さまの矯正治療を始めるタイミングについてお悩みの親御さまは多くいらっしゃいます。小児矯正は長期にわたるため、開始時期の見極めが重要です。まずは信頼できる歯科医院に相談することが大切です。矯正治療に年齢制限はないため、大人になってから開始するのも1つの方法でしょう。

子どものうちに歯並び・噛み合わせを整えた方が将来的に負担も減りますが、治療期間が長期にわたってしまうと、ご両親もお子様も矯正治療につかれてしまい、矯正治療終了後にかみ合わせを維持するためのリテーナーを使えずに後戻りしてしまうこともあります。そのため、当院では機能障害（舌の癖や交叉咬合、咀嚼障害）以外の症状の場合は、9～10歳以降のスタートとなります。

7歳未満の患者さまに置かれましては口腔内写真を送信していただくメール相談を行っておりますので、まずは当院までご連絡ください。

就寝時に装着する取り外し可能なプレート型の装置です。歯の生え替わる時期に装着すると、顎の発育に合わせて歯列幅を広げたり、数本の歯を移動したりできます。永久歯がきれいに並ぶためのスペースを確保し、将来的に健全な歯並び・噛み合わせへと導きます。

プレオルソとは、4歳～9歳ぐらいまでに使用するマウスピース型矯正装置です。歯並びの悪化を招く口周りの筋肉を改善することで、間接的に歯並びを整えます。就寝時と家にいる時間のみの装着で効果が期待できるため、お子さまに大きな負担がかかりません。

また、食事や歯磨きのときには取り外せるため、むし歯になるリスクが上がる心配もないのです。素材は柔らかいポリウレタン製で、装着感に優れており、お子さまが嫌がらずに装着できる点もメリットでしょう。そのほか、プレオルソは既製品であることから、粘度のような印象材を噛んで歯型を採取するような必要もなく、治療開始までの負担が少ない点も嬉しいポイントです。

子どものマウスピース矯正

中高生では全ての歯が永久歯に生え変わっているため、大人と同じ矯正治療を行います。行う矯正治療は大人と同じでも、中高生から始めることには次のメリットがあります。

• 早い段階で歯並び、噛み合わせを整えられる
• 口元のコンプレックスによる精神面への悪影響を解消できる
• 仕事をしながらの矯正よりも負担が少ない

また、中高生は永久歯が生えそろってはいるものの、顎や骨格などはまだ成長段階にあります。歯周組織の周りの新陳代謝が活発なため、比較的早く歯並び・噛み合わせを整えることができます。

ワイヤー矯正は、歯の表側または裏側に装置を装着し、ワイヤーの張力によって歯を動かす矯正治療です。表側に装置を装着する場合は、口を開けたときに目立ちます。近年では、目立ちにくい白や透明の装置も登場しているため、まずはお気軽にご相談ください。

また、歯の裏側に装置がないことで舌を問題なく動かせるため、発音に支障をきたす心配はありません。ただし、硬いものや装置にくっつくものを食べられないという制限があります。

インビザラインは、口腔内スキャナーで歯型を採取してコンピューターシミュレーションを行い、その結果に基づいて作製するマウスピース型矯正装置です。透明で薄いマウスピースを使用するため、口を開けたときに目立ちません。また、食事や歯磨きのときは外すため、これまでどおりに生活していただけます。

ただし、マウスピースの装着時間が短いと効果を得られなくなるため、自己管理が必須です。インビザラインの中でも「インビザライン・ファースト」は、乳歯と永久歯が混在している8歳頃までのお子さまに使用できます。

永久歯がきれいに並ぶためのスペースを作りながら、永久歯をきれいに並べることができる装置です。上下・前歯4本が生えており、奥歯が乳歯であれば適応可能です。